春を待つ


   春を待つモクレンの蕾 自宅
 従兄弟(いとこ)の長男から連絡が入った 父親が亡くなったが「身内」だけで自宅で行うとの事 夜線香を挙げに行く 呼び掛けても答えない 永遠の眠りから蘇る事は無かった 
 思い返せば戦中 戦後 千葉のど田舎へ疎開して来た母親とその子供たち ひもじい思いの中でも 遊び歩いた数年間の思い出 同じ年でもあった関係気も良く会った 先立たれて見れば淋しい物だ 庭師の身からまた一つ思い出が消えた。